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2002年2月16日土曜日

おじいさん、おばあさんになっても

カチッ。

国立公園の小さな時計台を通りかかったら丁度15時になった。心地よい毛布にでもくるまってる心地。春を思わせるやさしい日差しと、ムーミン谷みたいな音楽。からくり時計から出てきたクマやキツネのぬいぐるみが楽器を演奏しながら行進を始め、それをおばあさんが見上げていた。スローでメローな時間の魔法がかけられた。視線をぐいっと近くに寄せると隣で知代がボクを見つめていた。髪が茶色く透き通っていた。

そして幸せを凝縮させて笑顔を膨らませる。

「何年も経ってふたり、おじいさんとおばあさんになっても、あたしは今のこの瞬間を思い出すんだろうな」