子供らが寝静まると、
ひと部屋灯りの点く僕の部屋にヤツらが集まってくる。
ひと部屋灯りの点く僕の部屋にヤツらが集まってくる。
ーーそう、
「キンチョウの夏」がまたやってきたのだ。
「キンチョウの夏」がまたやってきたのだ。
結婚してから蚊に刺されることが減った。
子供がひとり、またひとりと増える毎に
さらにさらに減っていった。
さらにさらに減っていった。
もう家にいるとほとんど刺されることがない。
僕は蚊にスルーされている。
僕は蚊にスルーされている。
どちらかというと、
嬉しいというより、悲しい。
嬉しいというより、悲しい。