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2020年2月14日金曜日

かつて幽霊だったイデオロギーが、手のひらのスマホの向こうで息を潜めているのかも

ーー表現の不自由は、自由の最高の形態であり、選挙の茶番は、民主主義の最高の形態である。
ーー権力は自らのウソに囚われており、そのためにすべてを偽装しなければならない。過去を、現在を、未来を、統計資料を偽造する。全能の力などないと偽り、何でもできる警察組織などないと偽る。人権を尊重していると偽る。何も偽っていないと偽る。
黙って許容したり、折り合いつけてると、いつの間にか嘘の中で生きることになる。
ーー独裁者の放つイデオロギーが、大衆の欲望の隠れ蓑になる。
ーーポスト全体主義では、大衆は支配されているが、同時に支配する側にも回っている。
これらは全部、NHK「100分de名著」で今やってる「力なき者たちの力」でのハヴェルのメッセージだ。
「権威」「準拠集団」「アンカリング効果」「バンドワゴン効果」「一貫性バイアス」「快楽のための復習」「社会的手抜き」「自己中心性バイアス」「自己正当化」「内集団バイアス」、、、あらゆる認知バイアスを駆使して、イデオロギーは社会深くまで浸透していく。
ここでハッとなった。
UIの設計やUXに込めた哲学的な思想にも共通する部分があるかもしれない、と。現代のイデオロギーは、手のひらのスマホの向こう、当たり前の使い勝手の中に宿っているかもしれない。
「力なき者たちの力」を読みたくなった。